美容で「クレオパトラ愛用」は世にどれだけあるか

美容で先日、英ニューカッスル大が一般公開したローマ帝国の銀貨に描かれた古代エジプトの女王の顔が、あごや鼻がとがって、唇が薄かったとして、「クレオパトラは美人じゃなかった」という記事が話題となった。

あごや鼻がとがって、唇が薄いなんて、個人的にはまさに理想の顔なのだが、それはともかく気になるのは、「クレオパトラが愛用した~」的な美容法が世の中にあまりに多いということ。

以前、Bitでご紹介した納豆「神秘納豆クレオパトラの幸せ」では、「真珠を酢の杯に溶かし飲み干した」「バラを好んだ」「海水塩によるマッサージ」「蜂蜜を好んだ」という言い伝えから、真珠粉、バラ、塩、蜂蜜を薬味に使っていたのだが、他にどんなものがあるのか。

ヤフーで「クレオパトラ 愛用」と検索したところ、ヒットしたのは、なんと7万3800件!(2月19日01時ごろの時点の検索結果)

具体的に、どんなものがあったのかというと……。
まず、「アロエの粘液(アロエベラ)」「ヘナ(染色効果があり、髪や爪に塗った)」といった自然の成分を外に塗る系統のもの、「キフィ(エジプト古代ブレンドハーブ)」「オリーブオイル」(美容&料理にも)「ごま油」「蜂蜜」「真珠粉」など、体内に働きかける系統のもの。

クレオパトラのイメージに対して、「ごま油」だけはちょっと意外な気もする。ちなみに、身にまとうのは、もちろん「シルク」だ。

続いて、風呂に対するこだわりも豊富で、「ジャスミンやバラを浮かべた風呂」「ミルク風呂(ヨーグルト風呂という説も)」「鉱泥浴」「死海の塩入りのお風呂」と、出るわ出るわ。

今でこそ、入浴剤もいろんな種類を詰め合わせた「アソートタイプ」が人気となっているが、その日の気分やコンディションによって使い分けていたのだとしたら、やはり先駆者である。

「エメラルド」「ラピスラズリ」「マラカイト(孔雀石)」など、「石(宝石)」系も豊富で、また、最近の流行りだと思っていた「プラセンタ(母体と赤ちゃんをつなぐ=胎盤のこと)」も、実はクレオパトラが愛用していた美肌成分とされているらしい。

史実はどうあれ、ここまで「クレオパトラ」と冠したものがいろいろあるのは、さすが美貌の代名詞、さすがの貫禄である。

ところで、クレオパトラがらみでいろいろ見るにつけ、「叶姉妹とかにも頑張ってほしいなあ」という思いが芽生えてきたのだが、そんな中、ちょっと面白いものを発見した。それは、あるアクセサリーのこんなうたい文句だ。

「クレオパトラ大型楕円フープシルバーピアス クレオパトラなどゴージャスな女性に人気の大型楕円フォルム! 叶姉妹などセレブや女優も類似アクセ愛用!」

おお! すでに天下のクレオパトラと名を連ねているじゃありませんか。かっちょいい~! この調子で、叶姉妹には、美の世界に、いっそうぐいぐい割り込んでいってほしいと、切に願うところである。(田幸和歌子)

エキサイト - 2007/2/23